AWS SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)という資格があります。
2019年9月6日から学習を初めて、9月27日に合格しました。
「これからAWS SAAを受けてみようかな」という方に向けて、3週間で合格するために僕がやったことをまとめました。
早速中身に入っていきましょう。
AWS SAA(ソリューションアーキテクト-アソシエイト) とは
AWS公式サイトから引用します。
AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験は、AWS における分散システムの可用性、コスト効率、高耐障害性およびスケーラビリティの設計に関する 1 年以上の実務経験を持つソリューションアーキテクト担当者を対象としています。
1年以上の実務経験を持たずとも受験は可能。
試験時間は130分で、受験料は15,000 円(税別)です。
日経XTECHの「人気沸騰のIT資格、取得したい資格ランキング」という記事では、AWS認定資格の人気が伺えます。
AWSの基礎知識を身に付けるのに適した資格です。
学習前の僕のスペック
AWS SAAを学習する前の僕のスペックを載せておきます。
- プログラミング歴1年半ほど
- インフラの知識は基本的なことのみ(Dockerとかは触ったことある)
- サーバーサイドでもRailsやってた程度
- AWSのサービスはEC2・VPCぐらいを知ってるレベル
- 2019年4月ごろに1週間くらいUdemyでAWSを勉強した
- Lambdaとか何それ…?
簡単にこんな感じです。
AWSのサービスがどんな役目を果たしているのかなど、詳しく知らなかったって感じですね。
最初に書籍を購入して読んだときは「これ知識なさすぎてマジでやばい…」と思っていました。
だけど、ネットで探してみれば「3週間で合格」とか、「1週間でいけた」みたいなのもあったんですよね。
「じゃ俺もいけるかも」ということで、上の状態から勉強を開始しました。
3週間で具体的にやったこと
3週間でやったことは以下のことです。
- AWS SAAの試験概要を把握する
- 17000円も払って試験を申し込み、逃げ道を塞ぐ
- 書籍・Udemy・ネットを見てインプット
- 演習問題ができるサイトで問題を解く(アウトプット)
- 本試験をちゃんと受ける
「申し込んでから勉強した」というのが、他の人と若干違うかもしれないです。
自分から追い込んでいくと、逃げ場もなくなり、やる気も出さざるを得ないのでおすすめですね。
1週間目は基本的にインプットが多めでした。
「書籍・この一冊で合格!~」と「Udemy・これだけでOK!」をベースに各種サービスの役目・性質・料金・関連するサービス・設計などについてザッと学びました。詳しく理解しておくべき重要サービスは重点的にBlackbeltを読んで補強しました。
2週間目からは、Web問題集を001から解き始めました。
解くというアウトプットによって、理解できてないところを洗い出していく感じです。この段階で「覚える範囲広すぎんか…」と絶望しました。それでも気にせず解いて、調べてを繰り返しました。また、Whizlabsのテストを解きはじめました。解いたあとはちゃんと復習します。
3週間目もインプットとアウトプットの繰り返しです。
実際にやったこととしては、「Udemy・模擬試験問題集」「Whizlabs」「模擬試験」などです。夜寝る前などには書籍・この1冊で合格!」を読見返したりしてました。ですが実はUdemyやWhizlabsの模試では、合格点を超えたことはなかったです。
AWS公式の模擬試験を受けたら一応受かる点数は取れたのですが、Udemyなどで学習してた問題が数個出たので自信にはならなかったです。
こんな自信のない状況で受けに行ったという感じです。
AWS SAAのために使った学習教材リスト
ここからSAAのために使った学習教材リストをまとめて紹介します。
先にまとめておくと、下記のリストになります。
BlackbeltとDevelopersIO記事以外は基本的に有料でした。
3週間で全て消化できなかったため、もう少し絞るのが良いと思います。
1つずつ詳しくどのように使ったのか紹介していきます。
この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト テキスト&問題集
用途
AWSの基礎知識を固めるために使いました。主要サービスの基礎が丁寧にまとめられていたので、これ選んで良かったかなと思いました。Kindleで買ったため他の本と読み比べたりしていないですが、ぶっちゃけ似たようなのどれでも良いと思います。
強いていうなら「読みやすくて新しい本」がおすすめです。
どのように使ったか
ひたすらインプットのために読みました。最初はサッと読んで、2週目3週目と繰り返してじっくり頭に入れていく感じです。
>> この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト テキスト&問題集
Amazon Web Services 定番業務システム14パターン 設計ガイド
※実際、僕は図書館で1つ古いほうを借りましたが、新しい方が良いのでリンクは新版にしています。
用途
AWS SAAは設計に重きを置いた問題が多く出ます。実際にインフラにおいて設計は非常に重要。各種サービスを適した状況で、WellArchitectedフレームワークに沿って使えるかどうか、が問われます。
なので、業務の定番パターンを頭に入れておくのは必要かなと思って読みました。
どのように使ったか
この本は一周読んだだけですが、勉強になりました。
基本的なマルチAZ構成からサーバーレス、モバイル、コンテナ、データ分析など試験でも登場する設計パターンを頭に入れました。本当はこれを読んで、実際に構築するのがベストなのですが、時間がなくできなかったです。(余裕がある方はやってみてください)
>> Amazon Web Services 定番業務システム14パターン 設計ガイド
これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(初心者向け21時間完全コース)
用途
AWSのサービスを理論とハンズオンで学習するために使いました。この講座はぶっちゃけ試験を受ける上で最も役に立った教材の1つかもしれません。音声が少し粗いという欠点がありますが、ボリュームがあり、理論とハンズオンを両方一気に学べました。
「実際に手を動かしてAWSを理解したい」という方に適している講座です。試験ではAPIの機能やコンソールで出来ることなどについても聞かれたりするため、やって損なしです。
どのように使ったか
講座を全て見て、主要サービスは実際に構築しました。一回で理解できなかったところや重要部分は何度か繰り返し、やる気がある時は、DLしたのを移動中に聞いたりしていました。
また、模擬試験が3つあるためコスパが高めです。
>> これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(初心者向け21時間完全コース)
AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(5回分325問)
用途
ひたすら解くための演習用に購入しました。Udemyは頻繁にセールをするため、1200~1800の範囲で購入できます。この講座は、動画で学ぶスタイルではなく模試が5つ(1つは上の講座の模試と同じもの)ある感じですね。
どのように使ったか
解いて、復習を繰り返すという感じで使いました。
この演習問題は難しいです。本試験のために鍛えられました。
なので、これをなんども満点が取れるレベルまで繰り返すのは結構効果的。
実際に似たような問題もいくつかでたので、やってよかったです。
AWS サービス別資料(Blackbelt)
>> AWS クラウドサービス活用資料(Blackbelt)
用途
Blackbeltは各サービスを詳しく知りたいときに使いました。AWSの公式の資料なのでかなり詳細に説明されています。
どのように使ったか
Udemyや書籍で勉強したけど自信がなかったサービスなどを重点的に見ました。Blackbeltで一から勉強するのは正直大変なので、他で概観を掴みながら補強していくのが良いと思います。
AWS WEB問題集で学習しよう
>> WEB問題集で学習しよう
用途
ひたすら問題を解くために使いました。こちらもSAA受験期をググればほぼ全ての人が使っているサイトです。800以上の問題があるので、たくさん解きたい方に適しています。
どのように使ったか
ゴールドプランに課金し、001から解き始めました。ただ時間が足りず全てを終わらせることができなかったので、結局やったところとしては001〜066辺りと120〜126辺りです。
このやり方よりも最新の問題である126から解くことをおすすめします。昔の形式である001からやるのは効率が悪かったからです。新しいコンテナ周り(ECS・ECR・Fargete)の問題も本試験で結構聞かれた印象です。
Whizlabs AWS CSAA Practice Tests
>> Whizlabs AWS CSAA Practice Tests
用途
テストをたくさん演習するためです。19.95ドルなのでざっと2000円。テストが2019verのみで8つもあります。それに加えて各サービスの問題もたっぷりあって、全問題合計で620あります。
ただWhizlabsは英語なので、苦手意識のない方におすすめです。僕の英語力はTOEICで700後半程度ですが、読むのに困らなかったです。
どのように使ったか
解いて、復習の繰り返しですね。UIが良いので、勉強しやすいです。クオリティが高いので、優先して取り組むべき教材だと思いました。
DevelopersIO AWS記事
用途
サービスの使い方だったり、分からなかったキーワードでググるとDevelopersIOの記事がたくさん出ました。「使ってみた」系の記事が多いため、ハンズオンの時間がない時などに役立ちました。
どのように使ったか
積極的にDevelopersIOで勉強していくのではなく、調べたとき遭遇する感じでした。「Lambdaについて使い方から学びたい」と思った時とかは入門記事を一通り読むのもアリです。
AWS 公式模擬試験
>> AWS 公式模擬試験
用途
ちゃんと合格できる可能性があるかどうか調べるために使いました。一試験2000円ほどするのに、25問しか解けない&回答が確認できないため、コスパは悪め。WhizlabsとUdemyがあれば、なくても大丈夫です。
どのように使ったか
試験日の2日前に一回だけやりました。結果は総合80%で、一応合格レベルは越していました。ただ、本試験よりも簡単なのであまり参考にならない数値です。
それでも本試験と同じ形式で問題を解けるので、不安な方は受けた方が良いです。
僕は忘れてしまいましたが、スクショして復習するのをおすすめします。
本番を受けて必要だと感じたこと
ここから本試験を受けて必要だと感じたことを書きました。
まず以下にまとめたサービスはちゃんと勉強しておいてよかったです。
正直、かなり範囲が広いですがやるしかない。
- VPC
- セキュリティグループ
- ネットワークACL
- NAT
- EC2
- EBS
- S3
- Athena
- Storage Gatway
- SQS
- SNS
- SES
- ELB
- CloudTrail
- Access Adviser
- Config
- Credential Report
- Trusted Advisor
- Internet Gateway
- ECS
- Elastic Beanstalk
- Lambda
- SAM
- API Gateway
- IAM
- Auto Scaling
- Opsworks
- CloudFront
- VM Import/Export
- Snowball
- Direct Connect
- DynamoDB
- Redshift
- Data Pipeline
- Neptune
- CloudWatch
- RDS
- Aurora
- SWF
- Kinesis Streams
- Kinesis Firehose
- Route53
- GuradDuty
- Inspector
- Cognito ID
- AD Connector
- Shield
- CloudHSM
- MQ
- Step Functions
中でも重要なサービスはBoldしています。
これらのコスト・役割・設計・他サービスとの連携・暗号化などについてはしっかりと頭に入れておくと有効です。
本試験では、「業務での状況に合わせて、優先すべきことを意識した設計ができるか」という知識が求められていたと感じました。
ケースに適切な設計をするための知識を身に付けるのがおすすめです。
最後に
AWS SAAは3週間の学習で受かることは可能ですが、それほど簡単では無かったです。
しかし、適切な学習教材を選んで集中して取り組めば受かることは可能でした。
この資格のみでAWSを現場でバリバリ使えるという証明にはならないですが、AWSの知識を身に付ける上で費用対効果の高い学習ができました。
長い間コツコツ取り組むよりも、短期集中でやることをおすすめします。
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